「一生の一冊」新しい旅の始まり。(4)
深夜に千葉を出て、慣れない車を運転して東北自動車道を一路福島へ。
明け方近く、須賀川手前のサービスエリアで仮眠をとって会場となる「銀河のほとり」に到着。
一番乗りです!
オーナーの有馬さんと久々に再会。
早速、設営を開始。
今回は「100円均一」「300円均一」コーナーをはじめ
過去最高のボリューム。車の積載量はやっぱり凄いね。
他には、
オーガニック野菜や手作りの無添加スイーツや手作りのアクセサリーの販売、太陽熱ストーブに蒔ストーブの展示紹介、カラーセラピーに、ミネラルウォーターの無料配布や「ポン菓子」の実演配布、放射性物質の体内除去にまつわる講演会やOリングテスト、身体の免疫力を高める温熱療法の実演等、出店や催しが建物内外にぎっしり。
近隣は勿論、県内外からもお客さんが沢山来ていました。
子供も沢山きていました。
建物の周りを元気に走りまわったり、当店のスナフキンを見つけてはパンチしたり振り回したり(泣)とどこでも子供は一緒です。
風は若干あるものの、暖かな陽気で半袖でもいいくらい。
でも子供達は皆、長袖、長ズボン。そしてマスクをしています。
はしゃいでマスクを取ってしまうと、お母さんに叱られていました。
「今日風あるから、砂埃舞ってるし、とみーさんもマスクした方がいいよ」
そう言われました。
仲良くなった小学生の女の子が嬉しそうに、
「これ見て!知ってる!?放射能が分かるんだよ」
と首から下げている線量計を見せてくれました。
今居る場所の線量を測定出来るものではなく、累積された数値を定期的に記録する為のもの。
僕は何も言えなくなってしまいました。
パソコンやテレビの画面を通して見ていた福島の現実が間違いなくそこにあって、平穏を取り戻したように見える毎日のいつもの景色。そこには映らない、見えない恐怖と戦っている人達がいる。
それを目の前にした時、僕は放浪書房として、どうそこに居てよいのか分からなくなってしまいました。
旅も、本も、放浪書房も、人生にとっては「3時のおやつ」みたいなもの。満たされた生活、いつもの毎日の中でのちょっとした息抜きだったりご褒美みたいなものだと思う。
放射能による生命の危険と向き合っている福島の人達に、放浪書房は必要なんだろうか、、、
受け取り方次第では酔狂この上ない放浪書房のスタイルは、これまでも、そして今回福島に来たのも
「どう受け取ってくれるかは、お客さんや街の人に委ねる」そう思ってやってきたけど、、、
「一生の一冊」を手に取る大人も居たし、子供も手にしてくれたけど、その人達に、子供達になんて声をかけていいのか、言葉がみつからない。
そんな時、1人の男性が声をかけて来てくれました。
「“一生の一冊”って何ですか?」
坊主頭に作務衣を着た男性。
大きなリュックを背負っています。
福島県の南相馬市のお寺の住職さん。お子さんと奥さんは福井県に避難しているそうです。
「一生の一冊」のこと、放浪書房のことを話すと、
「福井にいる三人の子供達に、本をプレゼントしたいんですが」
勿論です!
本来、子供達が自分で欲しい本を選んで値段を決めるんですが、今回は特別。売り上げは義援金として寄付する仕組みでしたが、被災地福島で、しかもご自身とご家族が被災している方なので、本をプレゼントさせて頂くことにしました。
「一つお願いがあるのですが、本を提供してくれた方々に、どんな子の元に本が旅したのか、報告させて貰いたいので、後日で構いませんから、お子さん達の写真を頂けないでしょうか?」
快諾して頂き、放浪書房のブログにも掲載させて頂く旨を伝えました。
「いやー、子ども達へのいいプレゼントになります。どうもありがとう☆」
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「一生の一冊」新しい旅の始まり。(3)
静岡での福島の子供達を招いてのキャンプの中で、「一生の一冊」を届ける。
それは結局、主催される団体との絡みで実現しませんでした。
さて、どうしようと思っている時、3年以上前に福島県いわき市で旅のトークイベントの会場に出店した際に本を買って下さった方から、イベントの誘いが来ました。
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〜銀河祭〜『生活村〜放射能対策交流会♪』を開催します。
放射能に対する考え方 風評被害か実害か 避難か残留かなどなど
温度差や葛藤もそれぞれあることと思いますが 
ここに生きるもの同士 つらい思いをなごやかに包み込みあえるような 
励ましのひと時になるよう 足をおはこびくださるようお願い申し上げます。
〜銀河祭〜『生活村〜放射能対策交流会♪』
開催日時10月1日(土)〜2日(日)11:00ころ〜16:00ころ一般参加無料!
出展、出店大歓迎♪〜☆1銀河のほとりでは、出店販売ものびのびやっていただけます。
(各自 コーナーの 日よけテント テーブル、備品、種銭など用意してください。)
現在 銀河のほとり周辺は 地上1mで 0.3〜0.4マイクロシーベルト/h
    駐車場の砂地〜畑の草地 0.3〜0.8マイクロシーベルト/h
室内     0.1〜0.2マイクロシーベルト/h程度です。
参加に際しましては、各自のご判断で無理のないやりかたや時間でおねがいいたします。短時間でもかまいません。
室内(店内と蔵)では限りがありますので 可能な方は屋外でテントなどご持参ください。
場所をゆずりあっての出店・出展 よろしくお願い致します。
放射能対策グッズ紹介、避難情報など 各種情報交換 野菜類販売
展示、デモンストレーション、パフォーマンス、フリマ、物々交換、ペット関連
飲食コーナー、支援品試供品などの配布、ミニカウンセリング、アロマ、自然療法体験・・・などなど
関連することでしたら できるだけいろいろと受け入れしたいと思います。
★2日14:00〜テネモス国際環境研究会の飯島所長のお話会も予定しています。
ご協力、参加も無理のない範囲でで結構ですので どうぞお気軽にかかわってください。
(駐車場は旧店舗跡地など お車の乗り合わせ マイバッグ、小銭などご協力よろしくお願い致します。)
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メールに書かれた会場周辺の放射能の数値。
福島の現実を物語っていました。
直接の津波の被害は無くても、原発事故による放射能の影響、問題がテレビに取り上げられない日はない福島県の現実を見ておきたい、出来るならいわき市に住む友達にも会いに行きたい。
そう思いました。
“一生の一冊”の売り上げは全額被災地域に寄付するので、福島までの交通費や宿泊費、経費を賄う事は出来ません。
放浪書房でも旅本を販売して、その売り上げで充当するしか方法はありませんでした。
被災地域の人達に他所から来た人間が商売をする。
自分でも負い目はありましたが、誘って下さった方は、イベントの主催者で放浪書房のスタイルも商品も理解した上で声をかけて下さっている。
どう捉えるかはイベントの来場者である福島の人達に委ねる事にしました。
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「一生の一冊」新しい旅の始まり。(2)
メールは続きます
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街の本屋さん、古本屋さんはもちろん。大型書店でさえも撤退していく今、「本屋のない街」って日本中にどのくらいあるんだろう?
そこに住む子供達はどうやって本に出会うんだろう?
図書館も無かったら?
ネットで?
探している本を買うことは出来ても、何気なく入った本屋で、一冊の「運命の本」に不意に出会った時の喜びやワクワク!それは別物。
その本達は、新刊、古本を問わず憧れの人生の先輩達から提供してもらった「一生の一冊」。
たった一冊の本で、君の人生が変わるなんて言わないけど、
ふとした瞬間に、
何気なく開いたページに、
目に止まった一行に、
君の人生をちょっぴり素敵にしてくれるヒントがあるかもしれない。
その本達には先輩から君へのメッセージが付いています。
そんな宝物のような本達を革の鞄に詰めて、「旅する本屋」が君の街にやってきます。
値段?いくらでもいいんだ。
面白そう!こんな人に会ってみたい!こんな仕事をしてみたい!
そんな風に思える「一生の一冊」に出会えたら、本を買ってね。
物々交換も大歓迎!
君の読んだ本でも良いし、食べ物でもオモチャでも。
一冊の本との出会い、人との出会いで、日本中の子供達が「自分の将来」や「大人になること」「夢を持つこと」そして「世界の広がり」や「未来」に希望とワクワクを見いだして欲しい。
「一生の一冊、あります。」
この夏、放浪書房の新しい旅が始まります。
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放浪書房を始めた時からずっと思い続けていました。
「本屋さんや図書館のない町や村、島に本を持って行きたい!」
でも、当然だけど、人口に比例するのだから商売的にみると余計辛いことになる。
どうしても、ある程度大きい街、「本屋」が成り立つだけのお客さんが居るであろう街を選ぶしかない。
仕方ないと言い聞かせていました。
でも、やりたかった事。
今、やらなきゃ。
今、出来る範囲で動いてみようと。
ずっと考えていた企画だったので、具体的な仕組みはすでに考えてありました。
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【アナタの“一生の一冊”をご提供下さい】
■「一生の一冊」って?
一冊の本で人生が変わったなんて、言わないけど、アナタの人生の、大切なあの瞬間に、導き、足元を照らして、ヒントをくれた本。その出会いが今の自分に繋がってくれているかも、、、
そう思える一冊が誰にもあると思う。
そんな本を後輩達に紹介、プレゼントして下さいませんか?
■(活動の流れ)
?「一生の一冊」を寄付してもらう。

?本屋の無い街、離島、被災地域、要望のある団体、イベントにて放浪書房が出店。

?一生の一冊を通じて、人生の先輩達を紹介。

?子供達に本を「購入」してもらう。

?売上は全額被災地域への義援金として寄付致します。
☆「無料でプレゼントではなく、購入なのか?」
気軽にタダで貰えるもの、誰かの善意を一方的に受け取るのではなく、自分で考え、心で感じ、「対価」を払って何かを手に入れるという、大切で平等な関係を子供達に経験して欲しい。
お金以外にも、「物々交換」、「放浪書房のお手伝いをする」、「歌を唄う」、「モノマネをする」、「本を寄付してくれた先輩にボイスメッセージを残す」など。臨機応変に楽しく対応します。
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■文庫、単行本、絵本、児童書、新書、写真集、新刊、古本を問いません。
■状態…ある程度はこちらでクリーニング、ビニールがけをしますが、過度な傷み、書き込み、汚れの酷くないもの。
■内容…後述している紹介文と合わせて意味のある本なら、基本的にはどんな内容でもOKです。
子供達(幼児〜高校生程度)への寄付ではありますが、絵本、児童書以外も大丈夫です。
■自著の宣伝、複数冊の同一書籍の寄付はご遠慮下さい。
■必ず、紹介POP情報の記入にご協力下さい。子供達が本を選ぶきっかけになります。
↓以下のアドレス迄、
horoshobo1031@gmail.com
○本の中で、一番好きな一行、言葉※
○氏名※○年齢※
○職業※
○ホームページ、Twitterあれば
○いつ頃どこで手にした本ですか?※
○オススメポイント、メッセージ
※プリントアウトしたものを本に添付します。
■以上にご賛同、ご理解頂ける方は、下記住所まで、誠に急ですが、8月18日必着で、本をお送り下さい。
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タイミングを図ったかのように、デザイナーの友人から福島の原発避難地域の子供達を静岡に招いてスポーツやアート等のレクリエーションを通じて心のケアをする合宿型のイベントの話も来ました。
そこで、第一回目の「一生の一冊」を届けられるかもしれないと。
肝心の“一生の一冊”も、本を通じて知り合った方々や大阪の東急ハンズのカフェでのトークイベントに来て下さったお客様からのご提供のお陰で20冊近い本が集まりました。
中には、手書きでイラストと文章を書いてくれる方も。
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「一生の一冊」新しい旅の始まり。
「旅する本屋 放浪書房」をスタートしてから来年で6年を迎えます。
「儲かるの?」と聞かれたら、首を横に振りますし、
「食べていける?」と聞かれたら、よりブンブン!振ります笑
それでも続けていけるのは、応援してくれる両親や兄弟、家族、仲間のお陰。
そして、何かと気にかけて、楽しい話や仕事をふって下さる、貴方様のお陰。
そして、何より、旅の空の下で出会う皆さんとの本を通じて共有する素敵な時間のお陰。
普段口には出さないけどね。
そんな風に思っています。
ホントだよ。
(笑)
若い頃、旅先で色んな人に拾われ、良くしてもらい、お世話になりました。
「僕は、お世話になったこのご恩をどう返していいか分からない。」
そう話すと、その人は言いました。
「貴方はまだ若いんだから、そんな事を気にする必要はないの。私に返す必要もないの。貴方が歳をとって、他の人にしてあげれるようになったら、してもらった分を誰かにしてあけだらいい。そうやって世の中は回っているの」
その言葉はいつも、その人に出会った旅の思い出と一緒に心の奥のほうにしまってあって、たまに引っ張りだしてみます。
「若いんだから」って歳でもなくなってからは、そのタイミングを待っていたら、永遠に無理なのでは?
(笑)
と、恐ろしい事実に気付きました。
大切なのは、今、自分の出来る範囲で、小さな事でも実行していく。世の中に還元していくこと。
探せばいっぱいあるし、それらに納得出来なければ、自分で考えて作る。
それが、仕事にしろ、社会との関わり方にしろ、僕自身の指針になっています。
夏の盛りの頃、僕の周りの“大人”の人達に一通のメールを出しました。
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ご無沙汰しています。
そして、はじめまして。の方も沢山いるかと思います。
僕は「旅する本屋 放浪書房」の店主で富永ひろゆきと申します。
「旅をしながら、旅先で旅の本を売り歩く」「日本で唯一の人力移動式の旅本専門店」を営んで5年になります。
本をテーマに街興しのイベントを主催させて頂いたり、旅のイベントや古本市、東急ハンズさんに招かれて店を出したり、お話をさせて頂いたりしています。
3月11日の東日本大震災をきっかけに、ずっと心に温めていた、本当にやりたかった旅のスタイルをこの夏、始めます。
スタートは、
静岡県、御殿場のキャンプ場、被災地域の子供達を招いてのワークショップありのキャンプ。
その森の中に緑の三角テントを建て、「放浪書房」をオープンします。
いつもの「旅の本、あります」の看板は仕舞って、
「一生の一冊、あります」
このメールは僕の知り合いや信頼する仲間の知り合いの方だったり、
「素敵なオトナ」だと思える方に一方的に、送っています。
ごめんなさい。
もし、心にちょっぴり余裕があり、「お、こいつ、懐かしいな☆」と思ってもらえたら、この後の文章だけ読んで下さい。
「!」ときたら最後まで読んで「!!」ときたら、是非、チカラを貸して下さい。
平成23年8月9日
大阪西成の安宿のキッチンにて
富永ひろゆき
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一通のメールから
一人の魅力的なオトナの人
から
一個の革トランクから始まった
放浪書房の新しい旅の話をさせて下さい。
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2018年1 2 3 4 6 10
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