今日、森に浸かりました。
金沢を出て3日。
風呂ンティア精神にあふれた毎日を送っている。
昨日は山中温泉。
朝一番で宿のお湯に浸かり(
車中泊してる道の駅に隣接した温泉施設)
今朝は、同じ山中温泉の公共浴場「菊の湯」で軽く汗を流し、
今日は小松空港からも程近い、柴山潟(昔は日本海と繋がっていたらしい)湖畔の温泉地「片山津温泉」にやってきた。
金沢で大変お世話になった「オヨヨ書林」さんのせせらぎ通り店店長のナツさんのオススメスポット。
聞くところによると、共同浴場(総湯)らしいのだが、相当奇抜?な建物らしい。
「あんれま、今の若いシトが好きそうな垢抜けた建物んでねぇのぉ」
「オラは前の方がえかった」
「んだ、んだ、んだ、風情がねえもんよ」
元あった建物から移転した時、多分地元のじーちゃん、ばーちゃんから、そんな多数の声が上がったんじゃなかろうか。
はい。
共同浴場にはまるっきり見えません。まるでオシャレな美術館か博物館。現代アートの展示をしてても違和感ナシ。
そこから出てくる出てくる。
タオルや手ぬぐい頭に乗せて洗面具のカゴ小脇に抱えたじーちゃん、ばーちゃん。
いやいや、間違いない。ココだわ。
柴山潟の湖畔に立つ全面ガラス張りの鉄筋コンクリート作りの建物は2階がカフェになっており、ドリンクにフードメニュー、夜はお酒も楽しめるらしいが、今日は定休日。残念★
入口の券売機で420円の券を買って美術館の受付風。でもシャンプー、石鹸、カミソリなんかが並ぶ番台?に出す。
中にはシャンプー、ボディソの類いは無いらしい。
「あー!お兄さん!そっち今日は女湯!」
はい、分かってました…嘘
とお約束をかます。
日替わりで、「森の湯」「潟の湯」があるらしく、どうせなら柴山潟を眺めながら入る「潟」の方が良かったなぁと思いながら脱衣所に。
そんなに広くはないけど、シンプルに壁一面にロッカー。下部には籠も置いてある。共同浴場らしい。
シンクもトイレも清潔で新しく、ドライヤーも無料。
それにしても、下足ロッカーの鍵、貴重品ロッカーの鍵、ロッカーの鍵と、リストバンドが少し鬱陶しい。
シャンプー、ボディーソープ、洗顔に歯ブラシ歯磨き粉と、、100均でカゴ買おうかな、、、
浴室の中は一瞬薄暗い、くの字形の作りで配されたガラス窓は背が低いが、良く手入れされた芝生と植木の庭を臨む造り。
鬱蒼と茂る樹々のトンネルを抜けた先に広がる森の中の小さな池に自分がいるような錯覚に陥る。
目が悪いのもこういう時は良いもんで自分都合の美しい心象風景と目の前の画を絶妙にシンクロさせてくれるんだよね。
京都の高台寺だったろうか、こんな風に薄暗い部屋の中から開け放たれた障子の向こうに庭を見た時、まるで切り抜かれた一枚の絵画のようで、大袈裟かもしれないけど、そこから続く世界の広がり森羅万象を感じさせてくれた。
あの感覚を思い出させてくれる。
それに、浴槽の端をそれと分からなく作ってくれているから、溢れた湯が森にこぼれていくよう。
樹々の間から差し込む夕刻のオレンジの陽の光が水面に反射している。
あぁ
今、森に浸かっているんだ。
そう思わせてくれる稀に見るイイお風呂です。
こりゃ、一度入ったらじーちゃん、ばーちゃんも惚れこんじゃうよね。日本人なら感覚的に持っている「侘び寂び」の精神を刺激してくれるのだから。
ちなみに森の湯は、洗い場の台も、椅子も湯おけも全部木造り。でした。
あー、「潟の湯」も気になる!!
2階のカフェも!!
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20:26 | 店主 | その他 | コメントを書く
石川県 最北端の古本屋さん。「古本 LOGOS」さんにお邪魔しました(4)
最後に「古本 LOGOS」さん。
また、いつか、石英さんと再会出来る日をお互い楽しみに、無理せず、楽しく、本に寄り添い続けてもらいたです。
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16:57 | 店主 | その他 | コメントを書く
石川県 最北端の古本屋さん。「古本 LOGOS」さんにお邪魔しました(3)
コーナー毎に小部屋的に魅せてます。
間接照明も良い感じ。
珠洲の観光案内、イベント案内、ショップカードも至る所に。
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16:54 | 店主 | その他 | コメントを書く
石川県 最北端の古本屋さん。「古本 LOGOS」さんにお邪魔しました(2)
格子状の入り口扉から漏れるオレンジの灯り。覗き見る店内には沢山の本が並んでいます。
入ってすぐ左手の大きなテーブルと椅子に座ってゆっくり本を読めます。奥のバーカウンター風の設えとキッチンといい、この建物が元は町興しの団体が運営していた「ネットカフェのはしり」だったというのも頷けます。
「そういう作りだから飲食も提供出来るのだけど、中途半端にしたくないから今は珈琲位しか出してないの」
とLOGOSさん。
その場で手で挽いてくれる珈琲は美味しい。
カウンターに座りお互いの事を話しました。「ふるほん日和」の全国の古本屋さんを集めた箱出店企画でのメールのやりとりや、共通の友人の市川の「石英書房」さんから互いの事は聞いていても、実際に面と向かって話すのは昨日がはじめて。
「どうしてこの場所ではじめたのか?」
「どうしてこのスタイルではじめたのか?」
お互い気になるところ。(笑)
「この街には、大学が無いの。だから18歳を過ぎると若い年齢層がガクンと減る。一番本が必要な年代、本を読む年代が少ないの」
え?!それって商い的に見ると、かなりしんどい状況なのでは?
(お前が言うな!)
北陸を旅していて出会った本屋さん達は皆、色んな経歴や人生を歩んできて何かをきっかけにして本に寄り添い、深く関わる人生を送るようになる。
放浪書房もそうですが、誰が見ても、安定、安心、高収入、前途洋々とは言い難い職業。
それでもなぜ?
いつも気になる。
その答えの先に、放浪書房の未来が、本の未来が隠れてる気がするのです!!!!
(日経系ビジネス番組の番宣かい!)
出版業界で働いてらっしゃったこと、ご結婚を機に珠洲に来られたこと、旅好き、バイクの中型免許も持っている、初めての海外はインドだったこと… ちょっとずつ
LOGOSさんの輪郭が見えてきます。
「旧い街だから、郷土の歴史だったり、旧い本、貴重な本を持っている方が沢山いる。でも持ち主が亡くなったら?家族は価値を知らずに本を捨ててしまうでしょ?」
それが悲しく寂しい。
誰かがなんとかしなくては!!
そう思っていたLOGOSさん。
「それなら、貴女がやるべきよ!」
そう背中を押してくれた友人が居たんだそうです。(ちなみに初海外でインドに誘った方)
誰かの一言がきっかけになって、
歯車がガチッと噛み合うというか、全てが動き始める瞬間ってないですか?
LOGOSさんも正にそれ。
そして、一冊の本との出会い、一軒の古本屋さんとの出会いもまた、彼女の想いを加速させました。
岡崎武志さんの
筑摩書房「女子の古本屋」
そして文庫版の
ちくま文庫「女子の古本屋」
そこに書かれていた
東京 田端の「石英書房」さん
(現在、市川の古本カフェ アトリエ*ローゼンホルツさん2階に移転されました)
(ローゼンホルツさん)
http://blog.livedoor.jp/licht1989/lite/
(石英書房さん)
http://d.hatena.ne.jp/cloudy23/touch
との出会いで、【自分が無理なく楽しく出来る範囲で本と関わる仕事をしよう、本と向き合える場所を作ろう!】という想いを確たるものにしてくれたそうです。
実店舗の「古本LOGOS」だけでなく今回10回開催を迎えた珠洲の一箱古本市も立ち上げから関わり、色んな世代の人達が本を通じてコミュニケーションを図る場所を提供されています。
豊かな里山里海の自然に惹かれて都会や他県からの移住も増えている珠洲。地元の人と新しい人達の交流、交友の場としても一箱古本市は機能し、着実に定着していると感じました。
そこにはきっと、別の場所から移り住み、この街で暮らし、生業を見つけてきたLOGOSさんや一箱メンバーの想いが込められているような気がします。
さて、
ひとしきり情報交換?済ますとずっと見たくてウズウズしてたLOGOSさんの本棚チェックなんだな!
おぉ!旅本、見たことない本が!!平田オリザ?
劇作家で、若い頃自転車で世界を旅した時の紀行文だよ。と教わる。(すいません…無教養で★)
安い!
他の本も安い!
比較的新しいタイトルから旧いものまでジャンルも分かりやすく分別されています。文庫あり、絵本もあり。
これって、初めて古本に触れる若い世代には凄く良い。自分の見慣れたタイトルを、あっ、これって手に取ると次の一冊に優しく連れて行ってくれる“LOGOSかーちゃんの本棚”です。(笑)
お!見慣れた看板発見!
というか放浪書房が手掛けさせて頂いた前述の石英書房さんのショップカード!は!石英書房コーナー!石もある!
そうです。お二人はお互いの本を交換しあっていて、両方のお店で買う事が出来るのです。
遠く離れた珠洲と千葉。
野を越え山越え能登越えて、本の交流は続いているのです。
そいや、2人雰囲気も似てる気がする(笑)
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