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2018.2.14
まわりまわる小商い。愛媛県八幡浜 大正湯
東急ハンズ松山店さんでの旅商いも大盛況に終わり
次の旅商いの地は九州 大分。
そんな訳で、八幡浜からフェリーで別府まで楽ちんショートカットする事に。
予定では大洲市経由で山越えルートで八幡浜に行くはずだったけど、雪で高速は通行止め…
急遽、海沿いの下道ルートで八幡浜に。
八幡浜ちゃんぽん食べたり。
(鶏ガラベースのアッサリスープに中太麺にシャキシャキ野菜が旨い。そして黒チャーハンの香ばしさとほんのりした甘み…美味すぎ)
昔は賑わっていたであろう立派なアーケードのある商店街を歩いたり八幡浜をふらふらする。
14時。そろそろかなと、東急ハンズ松山店のTさんが教えてくれた銭湯に行く事に。
大正湯
ロッテのミントガムみたいな淡いグリーンがポップで可愛いこちら、実は開業103年!
大正町に大正に創業した、大正湯。
あれ?まだ開いてない。
もしやお休み?
いや、煙突からは煙りが出てる。はて?
ん?
「種子島産安納芋 石焼き芋販売」?
ボイラー室で販売しています。??
え?この路地の先に焼き芋屋さん??
恐る恐る路地を進む。
焼き芋 1g=1.3円 この小出し感!誘導っぷり!たまらん!
鉄扉の小さなガラス窓を覗くと、年輩の男性が椅子に座っている。
「すいません…焼き芋買えるんですか?」
「あ、買えますよ〜どうぞ〜」
中に入る(外に出る?)とそこには大きなボイラー。下には薪をくべる窓が。
あったかい!!
「あははは!冬はね!夏は反対に地獄だよ」と笑う男性は大正湯の3代目大将。
奥方さんの祖父が始めた銭湯。ちなみにお婿さんなんだそう。
「焼き芋何個欲しい?」
あ、そしたら1つで。
どこから出すかと思ったら
ボイラーの上!特注の鉄箱載せてる。中には石。ボイラーの余熱利用して石焼き芋作ってる!
一時間程で芋が焼けるらしい。
グラム売り。260円なり。
銭湯に入りに来たことを話す。15時からオープンらしい。どっか座って食べられる場所無いかと聞くと、ここで食べていきなと椅子を進めてくれたので甘えることに。
アチアチ!!
ほっくほっくでもの凄く甘い!!
「このあたりでも芋は取れるんだけどね、ウチのは鹿児島の芋を取り寄せてるんだよ」
焼き芋食べながら大将と色々話す。
昔は周りに9軒も銭湯があったらしいけど、今は市が掘り出した温泉施設を除くとここだけで、大正湯も一回閉めたものの、住民からの復活を願う声に応えて再開したそうだ。
その際に外観を塗り直して、銭湯絵も女性の絵師さんに描き直してもらったとのこと。
「都会に出た人が帰ってくるでしょ?子供連れて来たり、孫と三代で来たりね。オヤジさん元気?って風呂入りに来てくれたりね。おう!元気でやってるよ!ってね」
そう言って笑う大将。
「もうだいぶ少なくなったけど、うちにはモンちゃん(ヤクザ)も来るからね。あの人達、入れ墨あるからスーパー銭湯とか入れないからね。公衆浴場は誰でも来て良いんだよ。それが公衆浴場だもん。」
「そのかわり、皆んな静かに入ってるよ。他のお客さんに迷惑なんかかけない。そんな事したら怒鳴りつけるから」
自分の仕事に、商いに自信と誇りとその地域での役割を持って向き合っている人はなんて魅力的なんだろう。
ボイラーの側という以上に身体も心も温かくなっていく。
俺も大将のような小商人になりたい。
煙突も写真撮って良い?と聞いたら
「ちょっと待ってなよ。煙り出してあげるからね!」とサービス精神旺盛な大将。
このボイラー、重油は一切使ってなくて薪100パーセントなのだそう。
「昔は林業盛んだったから、間伐材とかだったんだけどね、今はカマボコの板。作っる工場から端材でるからそれを軽トラで貰って来て燃やしてるんだよ」
なるほど!ボイラー余熱に続く、第2の廃物利用!
「ただお金が無いだけ(笑)でもね、工場も喜ぶんだよ。捨てるのもお金かかるから」
おー!WIN WIN だ!
ちなみに軽トラの荷台一杯で1日分の燃料になるらしい。夏場は三割少ないんだって。
「燃やした後の灰あるでしょ?これは袋入れとくと、家庭菜園やってる人達が取りに来るんだよ。肥料になるからね。そんで野菜が出来ると持って来てくれるんだよ。あははは」
来た!第三のリサイクル!なんと無駄無く、 WIN WIN WIN!!
煙突から出る煙を2人で見上げる。
大将、誇らしげだ。
こんなことも言っていた。
「昭和26年に今の鉄筋コンクリの煙突になったんだよ。地震だけが、怖いよ。倒れたら周りの家に迷惑かけちゃうからね。グラッとなったらすぐに煙突見に行くんだよ」と。
「お、そろそろ入れるよ。湯加減は好きに調節していいからね。写真もOK!!それが公衆浴場だからね」と笑う。ではお言葉に甘えて。
(男湯、女湯と入り口は2つ)
しかーし、エントランスは一つ!笑
別れた二人もすぐに再会 笑
番台には大将の奥方がちょこんと座る。
使い込まれた木製のロッカー
真ん中に円形の湯船。奥に二つの湯船。見えないけど、2匹のペンギンがいます。
貯まり始めた湯船に横たわっていたら寝てしまった。流れてる音楽は旬のJ-POPだったり、シャンプーリンスとボディーソープ備え付けだったり、ドライヤータダだったり、色々面白い大正湯。
一番風呂独り占めしながらたっぷり堪能しました。
帰り道。
アーケードに掲げられた
四国電力の「伊方発電所」(原発と書けよな)のタペストリーを見た。
「残そう、生かそう、大切な資源」
「時は流れて いま リサイクル」
だってさ。
大将の爪の垢でも飲みやがれ。
次の旅商いの地は九州 大分。
そんな訳で、八幡浜からフェリーで別府まで楽ちんショートカットする事に。
予定では大洲市経由で山越えルートで八幡浜に行くはずだったけど、雪で高速は通行止め…
急遽、海沿いの下道ルートで八幡浜に。
八幡浜ちゃんぽん食べたり。
(鶏ガラベースのアッサリスープに中太麺にシャキシャキ野菜が旨い。そして黒チャーハンの香ばしさとほんのりした甘み…美味すぎ)
昔は賑わっていたであろう立派なアーケードのある商店街を歩いたり八幡浜をふらふらする。
14時。そろそろかなと、東急ハンズ松山店のTさんが教えてくれた銭湯に行く事に。
大正湯
ロッテのミントガムみたいな淡いグリーンがポップで可愛いこちら、実は開業103年!
大正町に大正に創業した、大正湯。
あれ?まだ開いてない。
もしやお休み?
いや、煙突からは煙りが出てる。はて?
ん?
「種子島産安納芋 石焼き芋販売」?
ボイラー室で販売しています。??
え?この路地の先に焼き芋屋さん??
恐る恐る路地を進む。
焼き芋 1g=1.3円 この小出し感!誘導っぷり!たまらん!
鉄扉の小さなガラス窓を覗くと、年輩の男性が椅子に座っている。
「すいません…焼き芋買えるんですか?」
「あ、買えますよ〜どうぞ〜」
中に入る(外に出る?)とそこには大きなボイラー。下には薪をくべる窓が。
あったかい!!
「あははは!冬はね!夏は反対に地獄だよ」と笑う男性は大正湯の3代目大将。
奥方さんの祖父が始めた銭湯。ちなみにお婿さんなんだそう。
「焼き芋何個欲しい?」
あ、そしたら1つで。
どこから出すかと思ったら
ボイラーの上!特注の鉄箱載せてる。中には石。ボイラーの余熱利用して石焼き芋作ってる!
一時間程で芋が焼けるらしい。
グラム売り。260円なり。
銭湯に入りに来たことを話す。15時からオープンらしい。どっか座って食べられる場所無いかと聞くと、ここで食べていきなと椅子を進めてくれたので甘えることに。
アチアチ!!
ほっくほっくでもの凄く甘い!!
「このあたりでも芋は取れるんだけどね、ウチのは鹿児島の芋を取り寄せてるんだよ」
焼き芋食べながら大将と色々話す。
昔は周りに9軒も銭湯があったらしいけど、今は市が掘り出した温泉施設を除くとここだけで、大正湯も一回閉めたものの、住民からの復活を願う声に応えて再開したそうだ。
その際に外観を塗り直して、銭湯絵も女性の絵師さんに描き直してもらったとのこと。
「都会に出た人が帰ってくるでしょ?子供連れて来たり、孫と三代で来たりね。オヤジさん元気?って風呂入りに来てくれたりね。おう!元気でやってるよ!ってね」
そう言って笑う大将。
「もうだいぶ少なくなったけど、うちにはモンちゃん(ヤクザ)も来るからね。あの人達、入れ墨あるからスーパー銭湯とか入れないからね。公衆浴場は誰でも来て良いんだよ。それが公衆浴場だもん。」
「そのかわり、皆んな静かに入ってるよ。他のお客さんに迷惑なんかかけない。そんな事したら怒鳴りつけるから」
自分の仕事に、商いに自信と誇りとその地域での役割を持って向き合っている人はなんて魅力的なんだろう。
ボイラーの側という以上に身体も心も温かくなっていく。
俺も大将のような小商人になりたい。
煙突も写真撮って良い?と聞いたら
「ちょっと待ってなよ。煙り出してあげるからね!」とサービス精神旺盛な大将。
このボイラー、重油は一切使ってなくて薪100パーセントなのだそう。
「昔は林業盛んだったから、間伐材とかだったんだけどね、今はカマボコの板。作っる工場から端材でるからそれを軽トラで貰って来て燃やしてるんだよ」
なるほど!ボイラー余熱に続く、第2の廃物利用!
「ただお金が無いだけ(笑)でもね、工場も喜ぶんだよ。捨てるのもお金かかるから」
おー!WIN WIN だ!
ちなみに軽トラの荷台一杯で1日分の燃料になるらしい。夏場は三割少ないんだって。
「燃やした後の灰あるでしょ?これは袋入れとくと、家庭菜園やってる人達が取りに来るんだよ。肥料になるからね。そんで野菜が出来ると持って来てくれるんだよ。あははは」
来た!第三のリサイクル!なんと無駄無く、 WIN WIN WIN!!
煙突から出る煙を2人で見上げる。
大将、誇らしげだ。
こんなことも言っていた。
「昭和26年に今の鉄筋コンクリの煙突になったんだよ。地震だけが、怖いよ。倒れたら周りの家に迷惑かけちゃうからね。グラッとなったらすぐに煙突見に行くんだよ」と。
「お、そろそろ入れるよ。湯加減は好きに調節していいからね。写真もOK!!それが公衆浴場だからね」と笑う。ではお言葉に甘えて。
(男湯、女湯と入り口は2つ)
しかーし、エントランスは一つ!笑
別れた二人もすぐに再会 笑
番台には大将の奥方がちょこんと座る。
使い込まれた木製のロッカー
真ん中に円形の湯船。奥に二つの湯船。見えないけど、2匹のペンギンがいます。
貯まり始めた湯船に横たわっていたら寝てしまった。流れてる音楽は旬のJ-POPだったり、シャンプーリンスとボディーソープ備え付けだったり、ドライヤータダだったり、色々面白い大正湯。
一番風呂独り占めしながらたっぷり堪能しました。
帰り道。
アーケードに掲げられた
四国電力の「伊方発電所」(原発と書けよな)のタペストリーを見た。
「残そう、生かそう、大切な資源」
「時は流れて いま リサイクル」
だってさ。
大将の爪の垢でも飲みやがれ。
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