《若い時分は誰もが パーフェクトガンダムやフルアーマーガンダムのデザインに萌えるもんです》
ナイキのハイテクスニーカーを履き、電子フラッシャー付10段変速自転車にまたがり、ラーメンは迷わず全部載せ!
そういうもんです。
この歳になってやっと
シンプルなラーメンにこそ見え隠れする店主のこだわりと職人魂に感嘆し
古びた業務用自転車の持つ、質実剛健、不器用なまでの用の美に涙し
コンバースのオールスターを下駄箱から引っ張り出してトゥのゴムの黄ばみに感じ入る。
そして、
やっぱりガンダムは初代だよ!RX-78だよな!
いやいや!ジムの潔さこそ、究極だよな!
と。
真理に近づけた気がするのです。
あぁ、僕は大人の男になりつつあるんだなぁ。
物を作っていると
「シンプルイズベスト!」
「シンプルイズストロング!」
「シンプルイズビューティフル!」
なんだなと。つくづく、つくづくづく思う。
《何も足さない。何も引かない。》
そんなデザインの屋台を作りたい。
頭がゴチャゴチャしてくると、この言葉を思い出す。
アウトドアブランド「パタゴニア」のデザイン理念にもなっている、フランスの飛行家「アントワーヌ・ドゥ・サンテグジュペリ」が語るデザイン美学。
「飛行機のみならず、あらゆる人間が作り出した物において、ある原理が存在することを考えたことがあるだろうか? 物を作る上での人間の生産活動、計算や予測、図面や青写真を制作するために費やした夜などはすべて、唯一にして究極の原理『シンプリシティ(単純性)』を追求した物ができ上がることで完結するということを。
そこに達するためには、まるで自然の法則が存在しているかのようだ。つまり、家具、船の竜骨、飛行機の胴体などの曲線を人間の胸や肩の曲線が持つ根源的な純粋さに少しでも近づけようとするために、職人たちは何世代にもわたって試行錯誤を重ねるべきであると。何においてであれ『完全』とは、すべてを脱ぎ去り、ありのままの姿に戻ったとき、つまり、加えるべきものがなくなったときにではなく、取り去るものがなくなったときに達成されるのである」
そして、余計に頭の中がゴチャゴチャしてくる。
なんで、不貞腐れて寝てしまうのです。
おやすみなさい。
1:05 | 店主 | その他   

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