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2014.4.5
放浪書房的 “三点確保” 旅する本屋 8年目 店主とみーの改めましてのご挨拶。
20万円で買ったオンボロ軽バンに衣食(+職)住、特製の“旅する本屋台”を積みこんで、旅先の街で旅本を売りって、仕入れて、また売って、長崎佐賀を目指す旅の途中、福井の東尋坊に寄った。
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「東尋坊」と言えば断崖絶壁の自殺の名所。イメージキャラクターは2時間ドラマの帝王「船越英一郎」にBGMは「火サスオープンニングテーマ」なおとろしい場所を連想するのだが、さにあらず。
大型駐車場には観光バス。商魂豊かな“ザ・日本の土産物屋”が軒を連ね焼きイカの香り漂う、正しい観光スポットなのだ。
しかも、立ち入り禁止どころか岩の間に遊歩道が設置され、子連れのファミリー客、カップル、団体客が楽しげに歩いているし、柵も殆ど無いから、自己責任のもと、切り立った岩をえっちらおっちら昇り降りすれば突端まで行く事も出来る。
普段着にサンダルの女の子でも登ってるのを見て、そんじゃあっしも☆とやってみた。
突端まで行き景色の良い場所でコーヒータイム。ここまでは良かったのだが「行きはよいよい帰りは怖い」は世の常でありまして、帰り道が手こずる。長らくの車旅で足腰も弱っていて、なかなか思うように先に進めなくなってきた。
空も曇ってきて、今に降りそう…
あら、どうしよう。
そうか、このように調子に乗って進退窮まっちゃって、足滑らして滑落、うん悪く死んじゃう人も自殺者にカウントされたのかもしれない。
頭では、蜘蛛みたいにひょいひょい行けるはずが、安寧な車旅で身体能力も衰えてる為か思うようにいかない。
そんな時
ある山の本を思い出した。
「両手、両足のうち、三点を固定する。残り一点を動かし次の一歩を踏み出す」
理論上?絶対滑落しないらしい。
【三点確保】だったっけ。
やってみた。
おぉ!おぉ!いける!いける!
ゆっくりだけど、一歩一歩、一手一手、確実に前に進める!
凄い感動だった。(単純ですみません)
東尋坊をプチクライミングしながら考えてみた。
【自分にとっての、人生の三点確保って何だろう?】
言うなれば、3つの柱。
精神的なものではなく、他者や社会との関わり、仕事、経済的なもので考えてみた。
先ずは
①《旅する本屋 放浪書房》
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(目的)…「エンドレスで旅を続ける為に、旅先でお金を稼ぐ」
(スタイル)…日本で唯一の“旅をしながら、旅の本を売り歩く、人力移動式の旅を本専門店” 実店舗?は持たず移動屋台店舗「旅する本屋台」を車に積み、車中泊しながら旅をする。(前は歩き)
ネット販売は絶対しない。
(展開)…8年もやってれば、旅、本という両面から面白がってもらう事も多くなってきた。ブックイベントのプロデュースや皆さんの前で話をさせて頂くタイミングも増えてきた。
本の裾野を広げる為の面白い試みを路上から発信していく。
これが、全ての基本。
次は
②《TIME ADVENTURE RECORD》
3年前、放浪書房東急ハンズ梅田店のオープンに合わせて本格スタート。
“時間旅行”をテーマに日本で唯一の“旅するシールブランド”
1930〜1970年代のアメリカ、日本の広告や印刷物を使った、実物一点モノのアンティークポスター(アドレコード=AD RECORD)やアンティークシールのコラージュ(アドコラージュシール)が人気。
アメリカ広告アート風の手書き看板を作りたくて資料として集めていた大量の古い広告をハンズで売ることに。
長らく放浪書房を経済面で支えてくれた「旅する携帯デコ職人」(バイト 現在退職)の経験、技術、人の繋がりのおかげ。
墨田区向島での「ふるほん日和」の経験から「ものづくり」に興味をもった。
(目的)…古いもの、人からすれば取るに足らないもの達の、その向こうにあるストーリーを掘り起こし、価値を持たせる事。
【商いはエンターテイメントであり、パフォーマンス!】を体現する。
ハードルを取っ払い、誰にでも気軽に【世界に一つだけのものづくり】を楽しんでもらいたい。
表現する機会を作る。
放浪書房を経済面でサポートする。
(スタイル)…店舗は持たない。イベント出店、路上販売。
(展開)…アドコラージュのワークショップのお声がかかるようになった。
手作り、アートクラフト系イベントへのお誘いも頂くように。
元来紙モノ好き。やっていて凄い楽しい。自分が考え、作ったものをお客様が共感してくれる。
小さな「メーカー」になれた。
実際に売り手にもなる事で、商品へのフィードバックが出来る。
ものづくりの時間を共有できるのも楽しみ。
http://pt.twitcasting.tv/horoshobo/movie/41807206
そして、最後が…
③《小商い支援ツール製作販売 放浪工房》(仮)
(経緯と目的)…きっかけは、放浪書房で作った「旅する本屋台」
これを使い始めてから売上がかなり上がった。
震災以降という言葉をあえて使うが
「個人が自分の得意なこと、好きなこと、経験を小さなビジネスにして、社会と繋がる、コミュニティを作る」
それに興味を持つ人、応援する人が増えてきた。
その証拠に放浪書房の売上は震災後5倍になった。(それには屋台の力も)
仕事をしながら、家事や子育てをしながら、小さく商いたい。
そのニーズがあり、アートクラフトイベント、一箱古本市などの機会も増えたが、そんな小商い人が本当に必要としている什器が全くない!!
言うなれば、
「最高に楽しいお店屋さんごっこ」をサポートしてくれるツールも、イベントも無い!!
じゃあ、放浪書房が作る!!
これまでの知識や経験を全部つぎ込んで
《日本唯一の小商い応援カンパニー》を作る!!
そして、自分のように小商いしたい人を応援して、誰もが楽しく小商い出来る世界を作る!
と。
先ずは手始めに、自分が主催する「ふるほん日和」というイベントで使ってもらうように、折り畳み式、半畳(繁盛)サイズ、洋風アンティーク調のミニ屋台「コアキーナ」を6台作製。
http://horoshobo.com/?p=5798
思いがけず、押上向島界隈の雑貨屋さん、本屋さん、カフェさんが買って下り、「あれ?商いされてる人も欲しいと思って貰えるの??」と。
その後、商業施設でのゲリラ的古本屋台村でその効果を目の当たりにし、本格的にスタートする。
(スタイル)…実店舗は無し。買ってくれたお店さんがショールームとなり、興味ある方には現物見て貰い、その後、一度お会いし、話、その方のニーズに合うか相談し、製作もしくはレンタルする。
手書き看板の製作も承ってます。
(展開)…ユーザーさんからの紹介、口コミで販売、オーダーメイド屋台の製作、墨田区のイベントでのレンタルのお仕事を頂いたり、カフェイベントでのコアキーナを使った空間作りのお手伝いをさせて頂く機会も。
「小商い」関連の取材も。
自分の周りにあまりにも「小商い」フラグが立ち過ぎていて、居ても立ってもいられず、小商いを支援、応援して、小商い人達が情報交換出来るコミュニティ。日本初の小商い研究所をFaceboo上に作製する。
「小商いラボラトリー」
https://m.facebook.com/coakinai?id=753550927997890&_rdr
さて、いかがでしょう?
①《旅する本屋 放浪書房》(8年目)
②《TIME ADVENTURE RECORD》 (3年目)
③《小商い支援ツール製作販売 放浪工房》(仮)(2年目)
この3つが僕にとっての【三点確保】
一見てんでバラバラに見えても、きっかけが全部、放浪書房からだから根底ではしっかり繋がっている。
互いに補い、助け合いながなら、刺激しながら小さなグループ企業みたいになってる。
不思議なことにそれぞれ別のお客様がついていて、今日は旅する本屋、明日は旅するシール屋さん、明後日は小商い研究者と、一粒で3度美味しい毎日を楽しんでいます。
一つ一つで月に10万稼げるようにする。
これが自分の中の三点確保の条件。
季節によって、流れによって、組み合わせたり、専念したり、バランス
を取る。
この3つがあるから、もう一歩、もう一手、次に進む面白いチャレンジが出来る。
8年目の今、一番面白いことになってるなぁとつくづく感じております。
そうなってなきゃ、困るんですけどね。
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10:27 | 店主 | その他