《実録 売上を10倍にしたけりゃ、ホウキを買いなさい》(上巻)
どうも、雪の降る空を見上げていると吸い込まれそうな錯覚に陥るロマンチック書房です。
さて、本日のタイトルは
《実録 売上を10倍にしたけりゃ、ホウキを買いなさい》でお送り致します。
まぁ、路上の経済学?というか、
このブログ読んでくれてる方の中には、「でも、路上本屋ってどれだけ売れるのよ?」と気になる方もいるのでは?
気になる!店主が一番気になる!笑
そんな皆様に恥ずかしながら、この三日間の放浪書房の売上の推移と日々の記録を日記形式でご紹介致します。
参考になるとは思えませんが、
最終日に
【ちょっとした、“ジンクス”と言いますか、“儀式”】
を実践してみました。
その結果、、、
初日比《売上10倍になりました!》
本当です!実録です。
信じるか、信じないか、
それはあなた次第です。
1月10日(木)
天候晴れ 若干風あり。
本日の出店場所は京成千葉中央駅
西口。新宿公園。
東口、JR千葉駅側とは違い静かでのんびりした印象。公園、学校、住宅街、サーフショップ、コーヒースタンド、セレクトショップ、アンティークショップ、カフェ。とこれから面白くなりそうな予感。
人通りは多いとは言えないけど、放浪書房自体が客数=売上とは一概に言えない部分がある。
カフェや公園でゆっくりした時間を過ごしたいお客さんと本の組み合わせは悪くない気がする。
近くの駐車場(最大料金1100円)に停めて、本屋台をひく。
駅西口目の前、リックスカフェさんの向かいの公園。ビルの谷間なので陽当たりの良い場所を選び設営。13:00スタート。
開始40分。OL風の女性2名来店。
「本屋さんだったんだ!何屋さかと思った!今お財布置いて来ちゃったから一時間後居ますか?」
地球は自転してるんだね。
気付けば日陰に。お日様当たらないと寒い寒い。日向を求めて店主だけ移動。人通りも思った以上に疎ら。皆チラ見はするもののスルー。ありゃりゃ。
少し先のコンビニ隣の交差点の方が良かったかも。
路上では基本トイレ行きたくなるから食事はしないのだけど、腹に何か入れないとこの寒さ耐えられないかも。
でも、店離れる訳には、、そこで目に止まったのが向かいのリックスカフェさんのテラス席。
寒空の中座っている人は居ないけど、それでも、あちらはお日様サンサン☆陽当たり良好。
ドリンク付きランチあるみたいだし、店を見ながら食事出来る!
店の人に承諾をえてテラス席へ。
店員さんも公園に現れた本屋、気になっていたらしい。
ランチも旨い!
それにしても、カフェのお客さんもっと興味持ってくれそうなものの、、、こっちから見てみて、原因が分かった。
放浪書房の屋台を隠すように、ベストポジションで、ホームレスのおっさん?おばさんが座っているのだ!
しかも、かなりレベル高めの容姿。
ネズミ色の毛布をガムテープで留めた特製コート。足にも防寒対策なのかガムテぐるぐる!それはまるで、映画「フィフスエレメント」のミラ.ジョボビッチを彷彿とさせる。
しかも家財道具一式を積んだリヤカーをスクーターで引いており、そっちもガムテぐるぐる巻き。
もしや、著名な現代アートの人??
たまに唸り声を上げるものの、野良猫や小鳥やハトがどこからか集まっている。
それはまるで、ジブリ映画「天空の城 ラピュタ」の機械兵を彷彿とさせる。
そんな、おっちゃんを素敵なカフェランチの時に誰が好き好んで見るだろう。その奥の放浪書房も。
幼稚園帰りの子供やママチャリのお母さんがスナフキンに反応するも、なかなか本を手にとるまではいかず、ゆっくりランチを楽しめた。
「ドリンクやランチ、テイクアウト用にも出来るんで、またいつでも利用して下さいね」とカフェのお姉さん。
ありがとうございます!涙
店に戻ると、さっきのお姉さん。
「一時間後来たんだけど、お兄さん居なくて〜」
文庫「シュナの旅」をお買い上げ。ありがとう!!
お姉さんに渡された300円が温かい。あー、これこれ、この感覚。暫く忘れていた。
副業で3000円売れるのも、300円売れるのも嬉しさってたいして変わらない。
値段があってないようなアートだったり、大道芸、見る人の感性や価値観が問われるもの違い、本は買いやすいのかもしれない。
それでも、普通の人が、路上で、立ち止まって物を買うのって、勇気のいることなんだと思う。
その人にとっては、いつもの日常のちょっとした「非日常」だったり「冒険」なのかもしれない。
「今日ね、会社の近くの公園にね、本屋さんの屋台が出ていて、旅をしながら旅の本売ってるらしくて、私かわいそうだから本買ってあげちゃった」
そんな風に家族や恋人に話して聞かせるのかもしれない。
それが嬉しくて仕方ない。
お姉さんから貰った300円は、物自体の対価としての御代じゃないと思っている。
だって、放浪書房で扱う本達は古書店で高額取引される貴重な本でもなければ極端に安い訳でもない。
駅前の新刊書店で、Amazonで普通に買える本。
常に、そこにいる本屋じゃないし、探している本を目当てに訪れようもない。だもの。
放浪書房が、本と交換に貰うお金は、その人にとって、価値ある「非日常」「出会い」「冒険」「楽しい時間」を放浪書房が提供出来た事への「おひねり」だと思っている。
「御代」だと、「物やサービスの価値」以上は貰いようがない。
でも「おひねり」は違う。
お客さんの共感や感動次第で、もっともっと貰えるかもしれない!
「こりゃあ、放浪書房はまだまだのびしろありそうだぞ☆しめしめ。」
そう、改めて思った。
のも束の間。笑
この後売れたのは300円の文庫一冊に、1000円の単行本一冊で計1600円。
駐車場代とランチ代、ガソリン代で赤字確定★
でも、まぁ、パトカー前通ったけどお咎めなし。
一日、無事店出来たから良しとする。
17:00閉店。
《実録 売上を10倍にしたけりゃ、ホウキを買いなさい》(中巻)
に続く。
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19:11 | 店主 | 出店   

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