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2012.1.5
それどころじゃない
去年の3月11日以降、何をやるにも、何を思うにも、全てにおいてついてまわっていた言葉があります。
「それどころじゃない」
その言葉。
「今、目の前にあること、人、気持ちから目を背けて、誰かがより大切で早急だと思うことに注意を持っていこうとする」
そんな場面で使うのでしょうか。
これはあくまで言葉から感じる僕個人の考え。
(ネットで調べても言葉の意味出てこなかったので)
この言葉、「それどころ」である人はまず使わない。大抵その周りの人間が使います。
喜びや楽しさ、悲しみ、怒りが人それぞれ違うように、
「それどころ」かそうじゃないかは、人それぞれ違います。
誰かにとって取るに足らない「それ」は他の誰かにとっては大切な事だったりします。
誰もが、家に居ながら、世界中の出来事、行った事もない国の景色、会ったこともない偉い人の言葉や考え方を観たり、聴いたり、知ることが出来るようになりました。
ほんの数十年前にはそんな事は神様じゃなきゃ出来なかったのに。
テレビやパソコンの画面の映し出される「それどころじゃない」ことに比べて、自分の目の前にある「それ」が小さく軽く映ってしまうのかもしれません。
でも、僕は思います。
今、目の前にある「それ」にちゃんと気付いて、向き合って、受け止めて、悩んだり、楽しんだり。実はめちゃくちゃ大事で、そこを無視して、その先にある「それどころじゃない」何かに心を砕いて、力を注いでも、間違いなくうまくいかない。
何気ない毎日と、人間としての当たり前の営みの繰り返しの先に世界が繋がっているのだとしたら、
そこはね、やっぱり大切にしなきゃなと思う。
震災後二度、放浪書房として、被災地福島に行きました。
津波の影響こそ少ない内陸の街でしたが、見えない放射能と闘う人達のもとに、今このタイミングで、ボランティアや支援としてではなく、「商売」目的で福島に入ることに正直戸惑いがありました。
現地の方からのお誘いがなければとてもじゃないけど行けなかった。
だって、自慢じゃないけど、放浪書房なんて、「それどころじゃない」ことの究極の型!(笑)
だもん。
でも、誰かにとっては「それどころじゃない」ことでも、これだけ沢山の人が居て沢山の価値観や考え方があるんだから、面白がってくれる人、必要としてくれる人や場所、役割りが必ずある!
そう強く信じていました。
そして、間違っていなかった!
今年、2012年も、旅する本屋 放浪書房と店主とみーは「それどころじゃない」もの、こと、気持ちに向き合って大切にしたいです。面白がっていきたい!
今年は、放浪書房6年目の年。
そして、きっと最後の年になります。
新しい旅をはじめる為に、最後の旅に出ようと思います。
皆様どうか、お力を貸して下さい。
平成24年1月5日
旅をしながら、旅の本を売り歩く”「日本で唯一の人力移動式の旅本専門店」【旅する本屋 放浪書房】
店主 富永浩通
「それどころじゃない」
その言葉。
「今、目の前にあること、人、気持ちから目を背けて、誰かがより大切で早急だと思うことに注意を持っていこうとする」
そんな場面で使うのでしょうか。
これはあくまで言葉から感じる僕個人の考え。
(ネットで調べても言葉の意味出てこなかったので)
この言葉、「それどころ」である人はまず使わない。大抵その周りの人間が使います。
喜びや楽しさ、悲しみ、怒りが人それぞれ違うように、
「それどころ」かそうじゃないかは、人それぞれ違います。
誰かにとって取るに足らない「それ」は他の誰かにとっては大切な事だったりします。
誰もが、家に居ながら、世界中の出来事、行った事もない国の景色、会ったこともない偉い人の言葉や考え方を観たり、聴いたり、知ることが出来るようになりました。
ほんの数十年前にはそんな事は神様じゃなきゃ出来なかったのに。
テレビやパソコンの画面の映し出される「それどころじゃない」ことに比べて、自分の目の前にある「それ」が小さく軽く映ってしまうのかもしれません。
でも、僕は思います。
今、目の前にある「それ」にちゃんと気付いて、向き合って、受け止めて、悩んだり、楽しんだり。実はめちゃくちゃ大事で、そこを無視して、その先にある「それどころじゃない」何かに心を砕いて、力を注いでも、間違いなくうまくいかない。
何気ない毎日と、人間としての当たり前の営みの繰り返しの先に世界が繋がっているのだとしたら、
そこはね、やっぱり大切にしなきゃなと思う。
震災後二度、放浪書房として、被災地福島に行きました。
津波の影響こそ少ない内陸の街でしたが、見えない放射能と闘う人達のもとに、今このタイミングで、ボランティアや支援としてではなく、「商売」目的で福島に入ることに正直戸惑いがありました。
現地の方からのお誘いがなければとてもじゃないけど行けなかった。
だって、自慢じゃないけど、放浪書房なんて、「それどころじゃない」ことの究極の型!(笑)
だもん。
でも、誰かにとっては「それどころじゃない」ことでも、これだけ沢山の人が居て沢山の価値観や考え方があるんだから、面白がってくれる人、必要としてくれる人や場所、役割りが必ずある!
そう強く信じていました。
そして、間違っていなかった!
今年、2012年も、旅する本屋 放浪書房と店主とみーは「それどころじゃない」もの、こと、気持ちに向き合って大切にしたいです。面白がっていきたい!
今年は、放浪書房6年目の年。
そして、きっと最後の年になります。
新しい旅をはじめる為に、最後の旅に出ようと思います。
皆様どうか、お力を貸して下さい。
平成24年1月5日
旅をしながら、旅の本を売り歩く”「日本で唯一の人力移動式の旅本専門店」【旅する本屋 放浪書房】
店主 富永浩通
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