冒険だよ!冒険!!


女の子が泣いている夢を見ました。
誰だったのか、本当に女の子だったのか、もしかしたら、小さな動物か子供だったのかもしれません。
覚えてないんです。
でも、確かに泣いていました。
携帯の不在着信履歴が残っていました。
夜中の2時でした。
番号非通知。
やっぱりな。夢と現実が不思議なことになっていました。
携帯の時計は4時を少し回っていました。
居ても立ってもいられなくなる。
きっと、この事なんだろうな。
顔を洗い歯を磨いて、
お気に入りの香水をつけます。
お気に入りの白いシャツ、お気に入りのジーンズ、
お気に入りのバナナのネックレス、
お気に入りの蝶々の刺繍の入った革財布。
お気に入りの腕時計。
お気に入りのジャケットを羽織って、お気に入りの赤茶のウイングチップを履きます。
風邪の具合は?
だいぶ、良くなったみたいです。
「とみーさん、こんな時間に何処に行くんですか?」
とも君に聞かれて、
「わかんない。何処にいくんだろ。」
後で連絡すると伝えました。
ほんと何処に行くんだろ?
小さい頃、小さなバックに武器やら食料やら着替えやらを片っ端から詰めこんで、家を出る時には大袈裟に行ってきますを言いました。
ひろゆき何処いくの?
母に聞かれます。
すると僕は、やれやれ分かってないなと思いながら、それでも得意げに言うのです、
冒険だよ!
と。
じゃあ、行ってきます!
こんなに朝早くにバタバタ動き出した馬鹿なアニキを黙ってみていた弟は、徹夜明けの眠い目を擦りながら聞いてきます。
お兄ィ、何処いくの?
ほら来た!
外はまだ真っ暗で、じめっとした風は強くて、昨夜の残り雨が頬に当たります。イヤホンを耳に挿してCDウォークマンの再生ボタンを押します。
バンプオブチキン。
戦いの前にはこれに限ります。
自販機で、マックス缶コーヒーを買います。
戦いの前にはこれに限ります。
冒険だよ!冒険!                            勝てないまでも負ける気がしません。

6:13 | 店主 | その他   


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