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2013.11.29
サムライになりますか?
「サムライになりますか?」
「え?サムライ?何すかそれ?」
うっかり聞き返してしまい、
しまった〜!
してやられた感で一杯。
そんな反応に気付いたのか、レジの後ろでニヤリと悪い顔をする西田さん。
新潟 内野にある本屋
「ツルハシブックス」での出来事。
http://tsuruhashi.skr.jp
新潟行きの前日に、ツルハシブックス オーナー西田さんのブログの愛読者である、東京押上のカフェのオーナーから
「ツルハシブックスで買って来て!」
と頼まれた二冊の本。
Amazonは勿論、東京にだって星の数ほど書店はあるだろうに、指名買いをさせちゃうツルハシも凄いのだが、
まかりなりにも同業者の放浪書房に他店で本買って来て!ってのも凄い話だなと思った訳ですよ。
まぁ、放浪書房にその本がある訳でもないんで、良いんですがね。
うち、一冊は売り切れ。
その代わり、欲しがっているカフェのオーナーの事を話して、西田さんがオススメの一冊を買うことに。
面白そう。
俺も買おうかな。
さて、冒頭の続き
「サムライになりますか?」
「え?サムライ?何すかそれ?」
写真の一枚のカード。
ようはですね、お馴染みの○○○○カードなんです。
西田さん曰く
「○○○○カードって言うと要らないって人いるじゃない?でも、“サムライ”になりませんか??って聞かれたら、え??って興味持つでしょ?」
やられた。
思惑通り、聞き返し
「本当になる気がありますか?!貯める気があるか?!」
という入門試験のような問答にも、ハイ!!なんて乗せられて答えちゃった訳です。
放浪書房、一応、千葉の人なんですけど…
「10枚、90ポイント貯まると、僕の頭を坊主に出来ます!バリカンで。」
何だそりゃー!!
昭和バンカラ派〜!?
「高校生だと、最短で5000円で僕を坊主に出来る!」
アホだ!この人!!
近い将来
大して本に興味無かった高校生が、「西田坊主権」を聞きつけて、面白半分に本を買うために、店に足を運び、ポイントを貯める。
時に仲間内でカードを回し合いポイントを貯めるかもしれない。
それでもいいのだ。
(と思う)
ある日、ズボン腰履きのやんちゃな高校生男子が大挙して現れ、
「西田〜坊主にさせろや〜!」
とツルハシの門を叩く。
それがいいのだ。
(と思う)
切腹を仰せつかったサムライのように厳かに、静かに受け入れる西田さん。
初めはニヤニヤしながらバリカンを動かす男子高校生達も次第に後ろめたさから、神妙な面持ちとなり、やがて、一筋の涙を流すであろう。
店頭の床に散らばる西田さんの頭髪。
「お、思いしったか…
ま、またな」
捨て台詞を吐いて彼等は去るだろう。
家に帰り、何処か悶々としながらベットに寝転がる少年の目に止まったのは、数冊の本。
「西田坊主権」だけを目当てに買った、これまでページを開きもしなかった本。
手にとり、ゆっくりページを開いてみる。
その本を一生懸命に勧めてくれた西田さんの顔を想い浮かべながら。
「やべ、結構、おもしれぇじゃん」
また一人。
サムライが生まれた瞬間。
変化球も、誰かがしっかり
受け止めてくれたら、ど真ん中などストライク。
きっかけは何だっていいじゃないか。
本屋は最高に遊べる仕事です。
ツルハシに来るたび、いつもそう思うのです。
※一部事実を基にしたフィクションです。ツルハシブックスさんの意図とは関係ありません。
「え?サムライ?何すかそれ?」
うっかり聞き返してしまい、
しまった〜!
してやられた感で一杯。
そんな反応に気付いたのか、レジの後ろでニヤリと悪い顔をする西田さん。
新潟 内野にある本屋
「ツルハシブックス」での出来事。
http://tsuruhashi.skr.jp
新潟行きの前日に、ツルハシブックス オーナー西田さんのブログの愛読者である、東京押上のカフェのオーナーから
「ツルハシブックスで買って来て!」
と頼まれた二冊の本。
Amazonは勿論、東京にだって星の数ほど書店はあるだろうに、指名買いをさせちゃうツルハシも凄いのだが、
まかりなりにも同業者の放浪書房に他店で本買って来て!ってのも凄い話だなと思った訳ですよ。
まぁ、放浪書房にその本がある訳でもないんで、良いんですがね。
うち、一冊は売り切れ。
その代わり、欲しがっているカフェのオーナーの事を話して、西田さんがオススメの一冊を買うことに。
面白そう。
俺も買おうかな。
さて、冒頭の続き
「サムライになりますか?」
「え?サムライ?何すかそれ?」
写真の一枚のカード。
ようはですね、お馴染みの○○○○カードなんです。
西田さん曰く
「○○○○カードって言うと要らないって人いるじゃない?でも、“サムライ”になりませんか??って聞かれたら、え??って興味持つでしょ?」
やられた。
思惑通り、聞き返し
「本当になる気がありますか?!貯める気があるか?!」
という入門試験のような問答にも、ハイ!!なんて乗せられて答えちゃった訳です。
放浪書房、一応、千葉の人なんですけど…
「10枚、90ポイント貯まると、僕の頭を坊主に出来ます!バリカンで。」
何だそりゃー!!
昭和バンカラ派〜!?
「高校生だと、最短で5000円で僕を坊主に出来る!」
アホだ!この人!!
近い将来
大して本に興味無かった高校生が、「西田坊主権」を聞きつけて、面白半分に本を買うために、店に足を運び、ポイントを貯める。
時に仲間内でカードを回し合いポイントを貯めるかもしれない。
それでもいいのだ。
(と思う)
ある日、ズボン腰履きのやんちゃな高校生男子が大挙して現れ、
「西田〜坊主にさせろや〜!」
とツルハシの門を叩く。
それがいいのだ。
(と思う)
切腹を仰せつかったサムライのように厳かに、静かに受け入れる西田さん。
初めはニヤニヤしながらバリカンを動かす男子高校生達も次第に後ろめたさから、神妙な面持ちとなり、やがて、一筋の涙を流すであろう。
店頭の床に散らばる西田さんの頭髪。
「お、思いしったか…
ま、またな」
捨て台詞を吐いて彼等は去るだろう。
家に帰り、何処か悶々としながらベットに寝転がる少年の目に止まったのは、数冊の本。
「西田坊主権」だけを目当てに買った、これまでページを開きもしなかった本。
手にとり、ゆっくりページを開いてみる。
その本を一生懸命に勧めてくれた西田さんの顔を想い浮かべながら。
「やべ、結構、おもしれぇじゃん」
また一人。
サムライが生まれた瞬間。
変化球も、誰かがしっかり
受け止めてくれたら、ど真ん中などストライク。
きっかけは何だっていいじゃないか。
本屋は最高に遊べる仕事です。
ツルハシに来るたび、いつもそう思うのです。
※一部事実を基にしたフィクションです。ツルハシブックスさんの意図とは関係ありません。
13:12 | 店主 | その他