2006.9.25
とんがらし
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ファッション誌系のライターをする弟のリース商品の返却に付き合って、華の都東京へやってきました。
房総館山に単身赴任している親父殿も遅い夏休みとの事で連れだってやってきたのでした。
腹が減っては戦が出来ぬとばかりに、先ずは外神田にやってきました三人。
当家の当節の流行りは、池波正太郎の鬼平犯科帳に習いまして、東京に来たら知る人ぞ知る、粋な江戸庶民の食べ物を食べるってぇのが決まり。
間違っても「かふぇめし」なんぞしようもんなら、痴れ者扱いでありまして。
今日はちと風が出て肌寒いから熱い蕎麦でもたぐろうじゃねぇかとね。
ここで知ったふうに薮蕎麦辺りに入っちまったらいけねーよ☆ってんで、
やって来たのは知る人ぞ知る「喰わせる凄い立ち食い蕎麦屋」
その名も「とんがらし」。
何が凄いって、たった500円で食えちまう「天ぷら蕎麦」が凄いのなんのって、
プリプリのエビ天が四尾にデッカイいか天にこれまた巨大なナス天が三本も乗っかるてんだから豪気な話じゃねーか!
しかもだ、全部揚げたてサクサク!見ていると天麩羅の揚がる音に合わせて蕎麦を茹でるってぇ気の使いよう。
ただ、はっきり言っちまうと麺とツユは凡庸だよ。
それに余りある天麩羅の凄み!
盛り合わせの蕎麦お待たせしましたー☆
はいよ!きたきたきたー!
先ずはツユをひと啜り。 ズズズッ カツオだしの辛めのツユの醤油の香りがたまんねぇーや。
天麩羅に箸をつけてーとこだが、まぁ待て!蕎麦も一啜り。
ゾーゾー、チュルン☆
さぁて来ました天麩羅!
先ずはエビ天。小振りながら サクリ むっちり。
熱々ジューシー☆
旨い!
江戸っ子言葉疲れたから止め。巨大なす天!
あやぁーもぉー☆なんでこいつはこんなに油と相性がいいんだろね!先っちょを辛めのツユにちょいとつけて噛る。口の中は茄子の甘み汁の大洪水!日頃馬鹿にしてスマンスマンと、ナスビ様には三人深々頭を垂れたのです。
いか天?おいおい。
マズイ筈がなかろうもん。テガ過ぎて一苦労ですがね。
さてさて、
困った問題が出てきました。
こんなに旨い天麩羅。
熱々サクサクの揚げたて状態で頂きたいところ。
すっとろく食べてるとツユをすって衣がフニャフニャになっちまう!
そうは問屋が卸すかってね、高速で食するしかないのです。
口の中火傷必至!
おぉ!隣の小津監督風体の御隠居凄い!
蕎麦よりも先にツユを多めにやっつけて、浮上しました幻のアトランティス大陸!ならぬ麺の大陸の上に天麩羅を避難させてる!!( ̄▽ ̄;)
鋭いよ★御隠居〜!!
でも、熱々ツユを急ぎやっつけるもんだから熱気にやられてゲホゲホむせてる(;´・`)
あ、御隠居のテクに見とれている場合じゃない!
こっちも頑張らなきゃ!
あれ不思議。
始めは凡庸に思えたツユ。最後に近づく程に天麩羅の旨味を吸ってこなれたイイ味になります。
旨い☆
ツユの一滴、麺の一本まで綺麗に完食。
ごっそさーん☆
16:24 | 店主 | その他